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iPhoneのパスコードを忘れた場合の初期化と対処方法

iPhoneのパスコードを忘れた場合の初期化と対処方法

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iPhoneのロック解除用パスコードを忘れてしまうと、デバイスを使用できず、内蔵データも見られなくなります。この場合の最も有効な解決策はiPhoneを初期化することです。初期化によりデバイス内の全てのデータが削除され、出荷時の状態に戻ります。本記事では、パスコード忘失時の初期化方法や初期化前後のデータバックアップ・復元手順、パスコード管理のコツ、お得に下取りを利用する方法を解説します。いざという時に慌てないよう、日頃から準備を進めておきましょう。

iPhoneの初期化方法(パスワードを忘れた場合)

パスコードを忘れてロック解除できないiPhoneを再び使用可能にするためには、デバイスを初期化してロックを解除する必要があります。以下に、リカバリーモード、iTunes、iCloudを使った初期化方法を述べます。

リカバリーモードを使用した初期化

リカバリーモードは、iPhoneがロックされた際に利用できるモードです。パスコード忘失時は、次の手順で初期化を実行します。

  1. iPhoneの電源を切る: 電源ボタンを長押しして「電源オフ」スライダーを表示させ、スライダーを右に動かしてiPhoneの電源をOFFにします。
  2. リカバリーモードに入れる: LightningケーブルでPCとiPhoneを接続しながら、以下の指定ボタンを押し続けます。リカバリーモード画面(ケーブルとPCのアイコン)が出るまで押し続けてください。機種により押すボタンが異なります。
    • Face ID搭載機種やiPhone 8以降: サイドボタン
    • iPhone 7/7 Plus: 音量下げボタン
    • iPhone 6s/SE (第1世代): ホームボタン
  3. iTunesで初期化(復元)を実行: PCでiTunes(またはMacではFinder)を起動し、iPhoneが「回復モードで接続されました」と表示されたら「復元」を選択します。ソフトウェアをダウンロードし、iPhoneがクリーンに初期化されます。(ダウンロードが15分以上かかり、iPhoneがリカバリーモードから脱出したら、再度最初からやり直しましょう。)
  4. iPhoneの初期設定: 初期化完了後、iPhoneが「Hello」画面で起動します。画面に従い初期設定を進めます。後編で述べるように、バックアップがあれば初期設定中にデータを復元できます。

iTunesを使用した復元方法

PCを使った初期化の方法です。iTunesを最新バージョンに更新し、iPhoneをLightningケーブルでPCに接続します。iTunesでiPhone情報画面を開き「復元」(初期化)を実行します。これによりデバイスは出荷時のクリーンな状態に戻ります。完了後、初期設定を行い、後で記述するようにデータを復元しましょう。

iCloudを活用した初期化

PCがない場合やiTunesが使えない場合は、iCloudの「探す」機能を使い、リモートでiPhoneを初期化できます。事前にiPhoneで「[デバイス]を探す」をONにしてあることが条件です。方法は次の通りです。

  1. iCloud.comにログイン: 他のPCやタブレットのブラウザで iCloudサイト にアクセスし、Apple IDでログインします。
  2. 「探す」で消去: メニューから「探す」を開き、初期化するデバイスを選択します。「消去」オプションを実行し、Apple IDパスワードを入力して確認します。iPhoneがオンラインになれば、リモートで消去処理が始まります。
  3. iPhone初期設定: 消去完了後、iPhoneは工場出荷時状態になっていますので、初めから設定を行います。バックアップがあれば設定中に復元オプションを選択します。

初期化前のデータバックアップ方法

iPhoneを初期化する前に、内蔵データを保存しておくことが重要です。以下に、iCloudやiTunesを使ったバックアップ手順と、バックアップなしで初期化する場合の注意点を解説します。

iCloudを使ったバックアップ

  • iCloudバックアップ機能をON: iPhoneの「設定」から「[自分の名前]」>「iCloud」>「iCloudバックアップ」を開きます。「このiPhoneをバックアップ」をONにします。
  • 手動バックアップを実行: 「今すぐバックアップを作成」をタップし、Wi-Fiに接続したまま実行します。完了まで数分かかり、完了時に最近のバックアップ日時が表示されます。(※iCloudの空き容量にも注意してください)

iTunesを使ったローカルバックアップ

  • PCと接続: iTunesを起動し、LightningケーブルでiPhoneをPCに接続します。初めてのPCではiPhone上で「信頼」の確認が必要です。
  • バックアップ実行: iTunesでiPhoneを選び、「今すぐバックアップ」ボタンをクリックします。必要に応じ「バックアップを暗号化」をONにしてください。(暗号化することでヘルスケアデータやWi-Fiパスワードなども保存されます)

バックアップがない場合の注意点

不幸にもバックアップを取っていない場合は、初期化時にすべてのデータが失われます。ただし、連絡先や写真などiCloudで同期していたデータは初期化後、Apple IDでログインすることで再取得できる場合があります。保存したいデータは日頃から必ずバックアップを行うことが大切です。

初期化後の復元手順と注意点

iPhoneを初期化したら、バックアップからデータを復元します。以下に、iCloud・iTunesを使った復元方法と、復元時のトラブル対処法、Apple IDをめぐる注意点を述べます。

iCloudやiTunesを使ったデータ復元

初期設定の過程で「アプリとデータを転送」画面が表示されます。ここで、以前に作成したバックアップを選び、データを復元します。

  • iCloudバックアップから復元: 「アプリとデータの転送」画面で「iCloudバックアップから復元」を選び、Apple IDでログインしてバックアップを選択します。引き続きWi-Fiに接続しながら復元が完了するまで待ちます。
  • iTunesバックアップから復元: iPhoneをPCに接続し、iTunes(またはFinder)で「バックアップから復元」を選択して保存済みのバックアップデータを読み込みます。

復元がうまくいかない場合の対処

復元が進まない、エラーが出るなどの場合は、次を試してみてください。

  • iPhoneを再起動: iPhoneを一度再起動してから、再度復元を試します。
  • PCソフトの更新: iTunesやPCのソフトが古いと問題が起きることがあります。最新状態にしてからやり直してみましょう。
  • iOSバージョンを適合: 先にデバイスのソフトを更新しておくと、復元できることがあります。

Apple IDに関するリスクと回避策

初期化後にデバイスを再び使用するには、以前に紐付けされていたApple IDでログイン(アクティベーションロック)を解除する必要があります。そのため、初期化前にApple IDとパスワードを確認しておきましょう。もし忘れていたら、事前に公式サイトの指示に従いリセットしてください。また、下取りや譲渡で手放す場合は、必ず前の持ち主に初期化とApple ID削除をしてもらってから受け取りましょう。

パスワードを忘れないための対策

iPhoneのパスコードを忘れると、解除に多くの時間がかかります。日頃から忘れにくい管理方法を実行しましょう。

安全なパスワード管理方法

忘れるおそれがあるなら、他人に見られない場所にパスコードを書き残しておくまたは、安全性の高いパスワード管理アプリを活用します。古い番号や記憶しやすさだけを重視したコードは避け、忘れづらい符号列を選ぶことが重要です。

Face ID・Touch IDの活用

Face IDやTouch IDを使用すれば、毎回パスコードを打ち込まずに済み、忘れるリスクが低減します。ただし、再起動時はパスコードが必要なので、まったく覚えていなくて良いわけではありません。

パスコードリマインダーの設定

iPhoneには直接のリマインド機能はありませんが、自分でヒントを付ける方法はあります。必要に応じて、定期的にパスコードを変更して記憶を強化したり、密かなヒントをメモアプリに記録しておくのも有効です。

下取りに関する情報

iPhoneを下取りや譲渡する際は、機器を手放す前に準備を完了しておく必要があります。次に、下取り前の準備やデータ消去方法、お得に下取りを利用するコツを述べます。

iPhoneの下取り前に必要な準備

  • データバックアップ: 初期化前に大切なデータをバックアップしておきます。
  • Apple IDからサインアウト: iCloudと「探す」機能をOFFにします(設定アプリから「サインアウト」を実行)。
  • 周辺サービスの解除: Apple Watchのペアリング解除や、WalletのSuicaやカード情報を削除します。
  • SIMカードを取り出し: 物理SIMを使用中であればデバイスから抜き取ります。

データ消去と安全な売却方法

準備ができたら、設定アプリから「すべてのコンテンツと設定を消去」を実行してデータを消去します。これでiPhoneは初期化され、プライバシー情報も残りません。いったんクリーンな状態でも、Apple側ではデータ完全削除を確認しており、漏洩の心配はほぼありません。初期化後にもiCloud.comで自分のデバイス一覧から削除済みかを確認すると一層安心です。

お得に下取りを利用するコツ

  • 価格評価を比較: Appleからの下取り提案は手続きが簡便ですが、他社の買取サービスの方が高額になる場合もあります。複数の会社で検討し、最も適した方法を選びましょう。
  • キャンペーンを活用: 新型発表時や特定時期に、下取り額がプラスで上乗せされるキャンペーンが行われることがあります。そういった機会を見逃さず利用するとお得です。
  • 機器状態の改善: 画面割れや不具合がある場合は修理しておくと、下取り額が高まることがあります。またクリーニングをして清潔な状態で渡すと良い印象を与えます。

初期化やデータ管理は手間がかかりますが、大切な自分のデータを安全に保つために必要なものです。日頃からバックアップを忘れず、パスコードを適切に管理し、不測の事態にも慌てず対処できるよう備えましょう。

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